杉並堀ノ内クリニックの内科・消化器内科 林重之医師による医療コラム

内科は土日祝も診療 ご予約・お問い合わせ03-5929-1611

文字のサイズ
小
中
大
医療コラム
 
  1. 杉並堀ノ内クリニック
  2. 消化器内科コラム

消化器内科コラム

連載記事

「大腸内視鏡はつらい?大変?」

記載:林重之(消化器内科) 記載日:H28.7 

 

 お腹の不調や便潜血反応陽性で精査が必要な患者様に大腸内視鏡をお勧めすると「検査はつらいでしょ? 下剤が多くて大変でしょ?」と言われてしまうことがあります。確かに過去の大腸検査は現在と比べて 前処置薬、スコープの構造や挿入法に多少違いがありそのような時期もありました。しかし最近は苦痛の 少ない前処置法やスコープの挿入方法が確立されていますので、以前よりも安心して検査を受けられるように なっています。鎮静剤を使用して眠りながら行う事も可能です。 ここでは、大腸内視鏡検査の流れを、簡単に紹介いたします。

■“大腸内視鏡検査” の流れ
検査前日にすること

検査前日は予約時にお渡しする指導箋を参考に過ごしていただきます。
主に、検査の時に腸内を空にするための準備を行います。

食事:当院指定の検査食か、指導箋に沿った消化の良い食事をとります。
下剤:就寝前に下剤(錠剤)を服用します。
当日検査の前に
すること
検査当日の午前中に腸管洗浄剤(液体)を服用して腸内が良く見える ように空っぽにします。
服用と排便をくり返すと徐々に便が緩くなり、 便が水様~透明になったら準備完了です。

検査食や下剤の量、当日の腸管洗浄剤の飲み方などは状況や体調により個々に調整可能ですので無理なく準備ができます。また自宅での腸管洗浄剤に不安な方はクリニック内で看護師と一緒に服用することも 可能ですので、お気軽にご相談ください。

 

 検査について 

腸管洗浄剤で腸の中がキレイになったら検査開始です。

検査はクリニック一番奥の耳鼻科外来の横の内視鏡室で行います。
専用の検査室で行い ますので他人の目を気にせずに検査が受けられます。
ベッドに横になり検査開始前に ご希望の方には鎮静剤を注射して眠く
なったら検査を始めます。検査時間はおおよそ 30分以内です。検査中にポリープが
見つかれば可能なものはその場で摘除します。

検査終了後はしばらくベッドでお休みいただき完全に目が覚めた後に翌日からの生活・食事指導と画像を お見せしながら検査結果の説明をします。帰宅後に腹痛や血便が出た場合にもすぐ対応できるように専用の 連絡先をお伝えして終了です。組織の結果は約2週間後に説明させていただきます。

 

 お腹の不調や便潜血反応陽性の時は大腸に病気が潜んでいる可能性があります。病気を見逃さないようにしていく事が最も重要です。もし検査に対する不安から検査を躊躇され我慢されている方がいらっしゃいましたらお気軽に御相談ください。個々に合った方法で苦痛なく検査を行えるように手配して病気を未然に防いでいきたいと思います。

 大腸内視鏡検査をご希望の方は、まず消化器内科の外来へお問い合わせください。

 

 

 

「クリニックにおける 上部消化管内視鏡(胃カメラ)検査について」

記載:林重之(消化器内科) 記載日:H28.7 

 

 クリニックには連日様々なお腹の不調で患者様が来院されます。胸焼け、げっぷ、のどの違和感、お腹の張り、みぞおちの痛み、食欲の低下、胃がもたれる、胃が痛い、ムカムカする、食事をしてもすぐにお腹がいっぱいになる、みぞおちが焼ける感じがするなど多彩です。薬だけで治る場合もありますが、その陰に下記の様な病気が潜んでいる事もあり注意が必要です。

■お腹の不快感や痛みでよく見られる病気
①  器質性 逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍、急性胃粘膜病変
ポリープ、がん(食道・胃・十二指腸)
②  感染性 ピロリ菌感染による胃炎
③  機能性 機能性ディスペプシア


胃カメラ検査をして、症状の原因を調べましょう
胃内視鏡検
 お腹の不調のある方はまず上部消化管内視鏡(胃カメラ)検査を行います。患者様から『胃カメラはつらいイメージがあって怖い』とよく聞きますが、最近の胃カメラは鉛筆よりも細くなって苦痛少なく検査が受けられます。特に、鼻からの胃カメラ検査は、嘔吐反射が少ないため、比較的に楽に検査を受けられます。普通に会話も出来ますので、つらいことがあればすぐに言っていただき対応できます。当院でも実施可能ですので、お気軽にご相談ください。
 また、病変が見つかればその場で生検(細胞の検査)を行います。ピロリ菌感染が疑われた場合も同時に検査が可能です。生検やピロリ菌検査の結果は約2週間後に判明します。

 検査で絶対に見逃してはいけないのはがんの存在です。早期がんの状態で発見されればお腹を切らずに胃カメラによる切除で完治します。ところが発見が遅れて進行がんの状態になると他の臓器にも転移して予後不良です。がんは早期発見が大変重要です。

杉並区 胃がん検診を利用できます
  平成28年9月より杉並区で東京23区内初めての50歳以上の方を対象にした胃カメラによるがん検診が開始されます。本年8月1日から医療機関予約受付が始まります。当院は実施医 療機関に指定されていますので申し込み方法など不明な点はお気軽にお問い合わせください。病変の早期発見のために是非胃カメラ検査をお勧めします。

 

 

「ピロリ菌のお話」

記載:林重之(消化器内科) 記載日:H28.5 

 

 ヘリコバクター・ピロリ菌は1982年にオーストラリアの医師マーシャル先生と病理学者ウォーレン博士により初めてヒトの胃粘膜から分離培養され、その功績は2005年のノーベル医学生理学賞に輝きました。ピロリ菌は胃に感染する唯一の細菌です。

 従来胃袋は胃液中の塩酸により強い酸性状態にあり細菌は感染する事ができないとされていました。かねてから胃潰瘍の周囲粘膜に細菌がいるのを気づいていた両先生は1982年に自ら実験台になることを決意しマーシャル先生がピロリ菌の培養液を飲むという捨て身の実験をしました。5日後より激しい急性胃炎の症状が出現して自分の胃粘膜からピロリ菌を確認し「ピロリ菌の胃粘膜への感染と胃炎の発症」を証明しました。ピロリ菌が発見されると全世界で一斉にそして急速に研究が進み、胃の病気の7割程にピロリ菌感染が原因・関与している事や治療により改善・治癒できることも分かり「革命的な発見」としてノーベル賞となったわけです。

 ピロリ菌の除菌治療が胃潰瘍や十二指腸潰瘍の再発予防として行われている一方で、ピロリ菌の感染者には胃がんが多く発症し両者には密接な関連があります。我が国のような胃がんの多い地域のピロリ菌にはDNA中に特殊な毒素「Cag A 遺伝子」を持っていることが解りました。ピロリ菌が胃粘膜内に強い毒素を長期間注入し続けることにより重度の慢性胃炎を持続させて胃がんが発生しやすくする訳です。ピロリ菌が感染して約60年程経過すると発がん性が高まり、胃粘膜の萎縮が進むほど胃がんが発生しやすくなると言われています。

 ピロリ菌を除菌することで胃がんの発生を約3分の1に減らす事ができます。除菌治療で胃がんの発生を予防し(1次予防)、胃内視鏡検査で早期に胃がんを発見し(2次予防)、低侵襲な内視鏡治療で胃がんを完治させることが重視されます。現在無症状であってもピロリ菌に注目して除菌を行い早期胃がんが発見されたら内視鏡治療で完治させる事がピロリ菌時代の胃がん対策と言えます。治療後も定期的な胃内視鏡検査を受けてアフターケアを行っていく事も大変重要です。

 

 

「血便や下痢から考えられる大腸の病気について」

記載:林重之(消化器内科) 記載日:H28.5 

 

 血便や下痢の原因は、大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、薬剤性大腸炎、虚血性腸炎の順に多く、この中で特に大腸がんは食生活の変化や高齢化に伴って今後も増え続ける事が予測されています。「たぶん痔からの出血だろう」とそのまま放置しておくことが一番良くありません。
ここでは、気になる『大腸がん』について要点を挙げてみたいと思います。 特に『大腸がんを疑う症状』で思い当たる方は、消化器内科へご相談ください。

 

■“大腸がん” について
死亡率
男女共に年々高くなっており、なかでも女性では部位別がん死亡率は2004年以降第1位になっています。

 

発現リスク
一般的には加齢のほか食習慣や飲酒量、喫煙歴、運動不足などの生活環境の影響が大きいと言われています。遺伝的にみると第1度近親者(親子、兄弟)に大腸がんになった人がいる場合は、大腸がんになるリスクが高くなるという報告があります。

 

大腸がんを疑う症状
■排便に関する症状:血便、便が細くなる、残便感、下痢と便秘を繰り返す
■お腹に関する症状:腹痛、腹鳴、腹部膨満感、痛みを伴うしこり
■その他:体重減少、貧血、嘔気の持続など
■便潜血陽性:早めの受診をお勧めします

 

検査の流れ
大腸がんを疑う症状がある場合は大腸内視鏡検査による精査が必要です。大腸内視鏡検査はつらいイメージがあると良く聞きますが、最近は苦痛の少ない挿入法が確立されていますので心配ご無用です。大腸がん以外の病気が隠れている場合もありますので、ご自分の大腸の状態を確認する良いきっかけだと思っていただければと思います。

 

大腸がんは小さいうちに発見すれば大腸内視鏡で摘除してほぼ完治します。
しかし発見が遅れて大きくなり、がんの根が深くなってしまった場合には開腹外科手術による腸管切除が必要になってしまいます。
大腸がんを早期に発見することは完治を目指すために大変重要な事です。
胃腸の不調がありましたら何でも担当医師までご相談ください。

 

  • めぐみ会の在宅医療

はじめて受診される方へ

所在地・ご連絡先

〒166-0013
杉並区堀ノ内2-29-14 ライオンズマンション新高円寺1F
TEL 03-5929-1611
FAX 03-5929-1612

詳しくはこちら

  • 小児科ブログ
  • スタッフ募集
  • 林医師日記
  • 在宅医療