columnコラム
整形外科コラム
肩こり
肩こりとは、首筋から肩や背中にかけて、張り・こわばり・違和感・痛みなどの症状をいいます。 肩がこっていると、頭痛や吐き気、眩暈などを引き起こすこともあります。
肩こりには、病気が原因でひき起こされる肩こりと、原因が分からない『本態性肩こり』があります。
病気が原因である場合は、筋肉や関節・脊髄等の整形外科的な疾患だけでなく、内臓や心臓の病気であったり、高血圧、眼精疲労など、様々な部位の不調が引き起こしている場合があります。中にはすぐに医療機関に受診した方が良い肩こりも潜んでいることもあります。例えば、運動したときに肩が痛む、手がしびれたり麻痺しているなど、狭心症や神経圧迫、骨の異常も疑われる事があります。このような危険な肩こりだった場合は、原因となる病気を早めに特定し治療することが重要です。
また、原因が分からない『本態性肩こり』の場合は、姿勢が悪かったり、ストレス・緊張・過労・冷え・運動不足・筋力低下など、主に生活習慣が原因でひき起こされることが多いです。 本態性肩こりも放っておくと、ストレートネックや四十肩に繋がることもあります。これらは生活習慣を整えて、適度な運動やストレッチなどで予防することが大切です。
いずれにしても、肩こりを感じたら放置しないようにしましょう。
めぐみ会の理学療法士によるコラム「リハコラム 2017.10 vol.6 スマートフォンによる首肩痛」より、 肩こり予防に役立つストレッチをご紹介いたします。
首や肩には僧帽筋、胸鎖乳突筋のストレッチ、肩や腕には広背筋、上腕三頭筋のストレッチが有効です。ストレッチをするときの姿勢も良い姿勢で行いましょう。
僧帽筋のストレッチ(左側の時)
右手を頭の上に置き、首を右に回し、そこからおへそをのぞきます。
胸鎖乳突筋のストレッチ(左側の時)
右手で左鎖骨の上を押さえ、左斜め上を見上げるようにします。
広背筋のストレッチ
四つ這いで、手の甲を上に向けて両前腕をぴったりつけた状態のまま離さず、背中を伸ばすようにお尻を後ろに引きます。
上腕三頭筋のストレッチ(右側の時)
左手を右肘に置き、左手を下に押します。
いずれのストレッチも自分の中で気持ち良いところで止めて下さい。痛いのに無理をして伸ばすと筋肉を痛める可能性があります。時間は10秒。
回数は特に制限はありませんが基本は3セット、1日3回です。
肩こりには重大な病気が潜んでいる事もあるので、我慢して放置しないことが大切です。 日常に支障が出ていたり、同時に別の症状が出ていたり、気になる方は悪化する前に、早めに医療機関を受診することをお勧めします。